驚きの真実 歯を抜くリスクとコスト2

~抜歯のお悩みについて(後編)~

皆さんこんにちは、歯科医師の赤木です。

今回は前回に引き続き抜歯のお悩みについてお答えしていきたいと思います(*^_^*)

3、抜歯する時のリスクはありますか?

①麻酔の薬によるアレルギー

 抜歯をする時には痛みがないように麻酔をします。虫歯治療で使う麻酔と同じ薬剤です。

麻酔薬自体のアレルギーをお持ちの場合や、麻酔薬に含まれる血管収縮薬アドレナリンのアレルギーをお持ちの方が稀におられます。

当院では、お薬でのアレルギーの有無を初診時と、抜歯やインプラントなどの外科処置をする際に確認するようにしています。

②上の親知らずを抜歯する時:上顎洞を傷つけて穴が開いてしまう。

上顎の奥歯や親知らずの根の先には、上顎洞という空洞があります。抜歯後に、上顎洞の一部に穴が開いてしまうことがごく稀にあります。そうなると、鼻水が出たり、鼻血が出たりといった鼻症状がでます。

③下の親知らずを抜歯する時:下顎の神経を触ることでしびれが残る可能性がある

まず下顎の親知らずの根の近くには、下顎の感覚を司る神経と血管が通る管があります。下顎の骨に横になって埋まっている親知らずを抜歯する場合に、その神経を傷つけると、感覚の麻痺が起こり、抜歯後に下唇や下顎のしびれが残る場合(下歯槽神経麻痺)が低い確率ですがあります。

リスクがある患者さんの場合は必ず歯科医師から直接説明がありますので、安心していただけると思います。もしも気になる事があれば、お気軽にご質問下さい。

またリスクが高い患者さんの場合は状況により口腔外科への紹介も行っています。

4,抜歯後いつから飲食していいの?

抜歯した後は暫く出血が続きます、当院ではガーゼで圧迫し止血を確認してからご帰宅いただくのですが、食事は出血が止まってからの方が良いです。

また麻酔が効いていると、唇や頬の粘膜を噛んでしまったり、食事がこぼれやすく食べにくいため、麻酔が切れてからの飲食をおすすめしています。

麻酔が切れるのが2~3時間後なので、その間は控えてもらうようお願いいたします。

また食事の際には、硬い物、辛い物、熱い物等の刺激物は避けるようにしましょう。なるべく柔らかいもので、創部に刺激を与えないものにするようにしましょう。

5,抜歯後歯磨きはしていいの?どうやって抜歯後の穴は治るの?

抜歯後当日は、抜歯した部位は歯ブラシをあてないように注意しましょう。抜歯後の穴は、血の固まり(血餅)が1日以内で傷口を覆います。血餅が創部の治療を促進するので、血餅が剥がれることによって抜いた後の治療が遅れます。そのため、抜歯後歯ブラシの毛先はあてないようにし、強いうがいも控えるようにしましょう。

擦り傷と同じように、傷を負ったあとはかさぶたが出来るまでは、触ったりこすったりしないほうがいいのと同じ感覚です。

血餅の上を歯ぐきが覆い、抜歯後2週間程で穴はある程度埋まります。実際に穴の部分に骨が出来てきて完治するのは約半年かかります。

6,埋まっている親知らずを抜いた後は顔が腫れる?そのくらい痛みがあるの?

下顎の骨に埋まっている親知らずを抜く場合は、歯茎を切って剥離し、歯を半分に切ってからそれぞれを抜いていきます。最後に歯ぐきを縫います。

歯を抜く時に顎の骨を削ることもあります。その場合抜歯後翌日から約1週間は顎が腫れます。腫れのピークは抜歯の3日後になります。抜歯後は当日から化膿止めと痛み止めのお薬を処方いたします。痛み止めのお薬を飲んでも痛みが収まらない場合は、抜歯後に感染している可能性が考えられるため、傷口を一度診させて頂きます。

抜歯後に状態が気になる場合は、いつでもお気軽にご連絡ください。

今回もご覧頂きありがとうございます✨

他にも気になること、ご質問等ありましたらお気軽にご相談くださいね😊